No.151 (戦後の東欧) :
「ポーランドの『自主的な正常化』(2回)の目的と手段とは何か?」
1956年のスターリン批判の衝撃からポズナニで反ソ暴動が起きたが、ゴム
ウカ書記長が鎮圧。81年には前年に発足したワレサ率いる自主管理労組
「連帯」をヤルゼルスキ首相が戒厳令で非合法化。いずれも、ハンガリー
(56年)やチェコスロヴァキア(68年)に見られたソ連の軍事介入を防止
するための自主解決と言える。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
隣接する強大国に蹂躙されてきた歴史を持つポーランドによる、対ソ外交
のしたたかさについて大きな関心を持って学習に臨んでいる。
思考・判断:
ハンガリーやチェコスロヴァキアの例と比較しながら、ポーランドの二度
に渡る自立的な動きが自主解決の形で押さえられたことにより、ソ連の軍
事介入を免れたことについて考察している。
資料活用の技能・表現:
東欧諸国の民主化を象徴する実際の「ベルリンの壁」の破片を手にするこ
とで、意欲的に学習に臨んでいる。
知識・理解:
1956年の反ソ暴動はゴムウカ書記長が鎮圧し、81年の自主管理労組「連帯」
はヤルゼルスキ首相が非合法化したことやその意義について、基本的な知識
を身につけている。